第122回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB会議
  2. 令和7年2月7日(金);午後7時~8時30分

  <症例>70歳代後半 男性

  <傷病名>
   前立腺癌(去勢抵抗性)、左胃癌術後(治癒)、腰椎症性脊髄症、腰部脊柱管狭窄症、
   前立腺癌増悪による両側水腎症、右腎瘻造設・尿道バルン留置状態、2型糖尿病

  <挨 拶>
   開会挨拶;八幡浜医師会会長  芝田 宗生 医師
  <発表者>
   座 長;矢野脳神経外科医院  矢野 正仁 医師
    ① 家族状況などの説明
          八幡浜医師会居宅介護支援事業所
               清水 建哉 コーディネーター
    ② 症例報告
          旭町内科クリニック  森岡 明 医師
    ③ 訪問看護ステーションからの報告
          八幡浜医師会訪問看護ステーション
                   坂本 美恵子 看護師

<症 例>
報告内容;PDFファイルをダウンロードしてご参照ください
第122回八幡浜在宅緩和ケア症例検討会資料

<議論の要点とコメント>

●70代後半の前立腺癌患者さんの在宅緩和ケアに関する具体的な治療方法や家族関係について議論されました。多職種連携の重要性が強調され、糖尿病管理やオピオイド使用などの治療方法が検討されました。また、在宅医療の質向上のためのMCSなどシステム面での改善策も議論されました。

<職種別参加者数>

合計  43名
医師 8名 社会福祉士 3名
歯科医師 0名 ケアマネ 6名
保健師 2名 介護 1名
薬剤師 2名 その他 2名
看護師 15名 事務 4名
心理士 0名

    <アンケートから>
    以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  1. 医師
     複雑で困難な家族関係の中で、ご本人、並びにご家族のへの関係者の方々の並々ならぬご努力に今回も感動いたしました。また、病歴、経過、治療、ケアに関する詳細な情報提供をいただき大変勉強になりました。
  2. 看護師
     息子様方との関りが難しい中で、ご本人のことを想い、息子様方へご連絡を取り続けてくださる皆さんの想いが、ご本人にも伝わっているのだろうなと感じました。
     お姉様が仰っていた「皆さんのおかげで寂しくなく過ごせた。」につながっており、ご本人が望む自宅で最期まで過ごすことができてきっと幸せだったと思います。
     MCSに関しましても、有用性や先生方のご負担についても知ることができ、学びとなりました。
  3. 介護支援専門員
     仕事に関わらず、いろんな家族に出会うたび、”いい家族だな“とか、”この家族は…“と、口に出して言う・言わないに限らず、心の中で”関係性を裁いている“自分がいると気付きました。なかなか、”会話してくれるだけでありがたい“と思うことはできませんが、冷たい関係性に注目するのではなく、よい関係が持てている人の話を聞いてみるのは、素敵だなと感じました。
     忙しくなってくると自分の心に余裕がなくなり、じっくり話を聞くことができませんが、今回関わった皆さんのように寄り添える人になれるよう、努めていきたいと感じました。
  4. 作業療法士
     今回の症例検討会に参加させていただき、親子やご兄弟の関係性など、いろいろな心理状態の中で、対象者様が何を望んでいるのかを感じとりながら関わりを持つことがとても大切だと感じました。対象者様の言葉や隠された思いを感じ取りながら寄り添えるようにしていきたいと思います。
  5. 看護師
     音信不通のご家族への連絡は、病院(少なくとも当院)ではほとんど行われません。身元引受人さえ明確になっていれば病院としては問題ないからです。何かしてあげたいと思っても、病院ではそれができないことが多く、もやもやしています。在宅の皆様の患者さん家族への誠意ある対応は素晴らしいと思いました。
  6. 保健師
     本人だけでなく、家族の気持ちや考えに思いを馳せることの大切さを感じた事例でした。

愛媛県在宅緩和ケア推進協議会

「えひめ在宅緩和ケア」

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県内の在宅緩和ケアの現状やモデル事業の取り組みを、愛媛新聞に掲載されました。
許可をいただきPDFを掲載しました。ぜひご覧ください。
2019年1月7日~22日 愛媛新聞掲載

掲載許可番号
d20190822-006