- 場所:WEB会議
- 令和7年4月4日(金);午後7時~8時30分
<症例>80歳代 女性
<傷病名>
胆管癌の末期、閉塞性黄疸、2型糖尿病、高血圧症
<挨 拶>
開会挨拶;八幡浜医師会会長 芝田 宗生 医師
<発表者>
座 長;中野医院 中野 憲仁 医師
① 家族状況などの説明
八幡浜医師会居宅介護支援事業所
清水 建哉 コーディネーター
② 症例報告
旭町内科クリニック 森岡 明 医師
阿部 千恵子 看護師
③ 訪問看護ステーションからの報告
よつば訪問看護ステーション
馬場 美奈子 看護師
④ ケアマネージャーからの事例の振り返り
居宅介護支援事業所 西安
門田 幸代 ケアマネージャー
⑤ 入院から退院までの経過
ヘルパーステーション 西安
宇都宮 幸 介護福祉士
<症 例>
報告内容;PDFファイルをダウンロードしてご参照ください
第124回八幡浜在宅緩和ケア症例検討会資料
<議論の要点とコメント>
●医療機関が1次→2次→3次と紹介された患者様で、3次医療機関で最終診断、治療方針がBSCとなった症例でした。3次医療機関から2次医療機関には診療情報があったものの、患者様が紹介元1次医療機関を受診後、情報が不十分なまま在宅医療医に紹介があり、介護保険の導入や多職種の連携調整をコーディネーターに在宅医が依頼。迅速な連携構築ができ、緩和ケアの経過は支障なく多職種連携で患者様を支えることができた。
●本症例から、地域の基幹病院と在宅医療機関、3次医療機関との情報共有の取り方が今後の課題となった。
●医師会緩和ケアコーディネーターと基幹病院緩和ケアコーディネーターとの日常的な協働関係を保持することが今回の事例で必要と思われた。
<職種別参加者数>
医師 | 9名 | 社会福祉士 | 4名 |
---|---|---|---|
歯科医師 | 2名 | ケアマネ | 9名 |
保健師 | 2名 | 介護 | 4名 |
薬剤師 | 4名 | その他 | 1名 |
看護師 | 16名 | 事務 | 3名 |
心理士 | 0名 |
- 医師
医療機関の連携がもう少し上手くいけばよかったと考えます。 - 医師
コーディネーターの役割が再認識できた会で良かったです。 - 看護師
病院との連携については、連携室としてできるだけ早期から情報提供に努めます。 - 保健師
在宅での療養、看取りにおいては、様々な職種が関わることとなりますが、本人の具体的な情報を一元化して把握する人が必要であり、そこからの情報発信をもとに、必要とされる関わりやサービス等の調整が重要であるといったことを改めて感じました。 - 看護師
地域の先生方、訪問看護、在宅での支援にあたられた方のお話を聞いて、急性期病院でできることが少ないとしても、少しの情報共有や連絡によってその後の支援がスムーズにいくことを実感しました。地域医療連携室で入退院する患者の情報を全て一元化して把握することは難しいですが、院内への働きかけの必要性は感じています。
経過の報告の中で、病状が変わっていく中での本人やご家族の思いの変化や意志決定についても聞いてみたいと思います。 - 看護師
経過について、医療者目線であり、年末の限られた時間での連携を行ったことの結果がどうであったかより、患者さんや家族の思い、反応などがあればより捉えやすいと思いました。
外来よりBSCであるが紹介元に戻ると連絡があり、連絡して予約取りはさせてもらったのですが、患者さんがどういう状況であったか把握できておらず、ご迷惑をおかけしました。 - 看護師
各専門職の目線で分かりやすくまとめられており、とても興味深いものでした。
症例については、スタートが慌ただしかったでしょうが、迅速に手配などが進み、支援導入までのスピードに驚きました。ご家族がご自宅でお看取りを選択するということは、とても大きな決断でしょうし、そして、大きな不安があると思います。スムーズに支援導入できたことは、ご主人の不安の軽減になったのではと推察します。
また、夫婦間で日頃から最期のことを話し合われていたことも、好例となった要因ではないかと思うと同時に、いかに大切なことか認識しました。そして、今回の症例内に医療機関間の連携が取り上げられましたが、とても難しい課題と思います。地域住民を中心に各専門職がどう働きかけるか、私自身、就任後日が浅く手探りの日々ですが、今後自分なりに探求してみたいと思います。
<アンケートから>
以下に参加者からのメッセージをまとめました。