八幡浜・伊方在宅緩和ケアモデル事業10周年記念講演会
近年早期からの緩和ケアの必要性が注目を浴びています。今から10年前、2014年にWHOは「緩和ケアは基本的な医療ケアの中に含まれるべきであり、国は診断にかかわらず、すべての患者が必要なときに緩和ケアにアクセスできるよう制度を整えるべきである」と決議しました。一方、すべての患者が「専門」緩和ケアにアクセスするのは現実的に不可能であること、ケアの継続性などの観点から、よりよいエンドオブライフ・ケアのためには、私たちが実践するプライマリ・ケアと専門緩和ケアの協働が不可欠であると考えられています。
このような趣旨から始まった「八幡浜・伊方在宅緩和ケアモデル事業」は今年で10周年を迎えました。これを記念して、下記の通り第22回八幡浜在宅医療研究会講演会として、ベテル病院院長である中橋 恒先生をお招きして講演会を企画しました。
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日 時:
令和6年5月10日(金)午後7時から8時30分 -
場 所:
市立八幡浜総合病院 -
テーマ:
死を見据えたケアのあり方と地域医療の今後について -
講 師:
医療法人 聖愛会 べテル病院院長 中 橋 恒 先生
講演スライドについては、以下PDFファイルをダウンロードしてご参照ください。
第22回八幡浜市在宅医療研究会講演会
死を見据えたケアの在り方と地域医療の今後について(PDF)
第22回八幡浜市在宅医療研究会講演会告知ポスター(PDF)
<職種別参加者数>
医師 | 8名 | 社会福祉士 | 4名 |
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歯科医師 | 1名 | ケアマネ | 11名 |
保健師 | 3名 | 介護 | 4名 |
薬剤師 | 4名 | その他 | 1名 |
看護師 | 15名 | 事務 | 4名 |
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看護師
私はがん化学療法を専門として活動しておりますが、「診断された時から緩和ケアを」と近年言われていることで、緩和ケアについて勉強しております。昨年松山で開催されました「死の臨床研究会」の年次大会にも参加させて頂きました。今回、中橋先生の講演を直接聞けるとのことでとても楽しみししておりました。
人の生と死とは? 緩和ケアとは? と日々悩むことが多くありますが、患者さんの残された人生をより良いものになるようお手伝いできたらと思っています。そのために緩和ケアの知識、技術の向上はもちろんですが、中橋先生のように人間力を高めていけるよう努力していきたいと思いました。 -
ケアマネ
「生と死から始まり」「医学」「在宅緩和ケア」「家族」など、中橋先生のご講演を聞く中で改めて自分の支援の振り返りができ大変勉強になりました。
最後の「地域医療」についてのお話は、今後の八幡浜についての予測とそこから自分たちがどう動いたらよいか、地域ぐるみで取り組んでいかなくてはならないこと等考えさせられました。 -
ケアマネ
今回の講演会に参加させて頂き、地球誕生レベルでの話から始まるとは予想できませんでした。しかし、人間一生を考えるにあたり色々な考え方があると勉強になりました。 -
ケアマネ
本日の講演は「生と死」について違った切り口から見つめ直すことができたとても貴重な時間でした。細胞レベルでも寿命がありことや、寿命があることとは個体を守ることに繋がっているという話は、本当に興味深かったです。
「思考することは意味がある」というのは、まさにACPの第一歩。ますます高齢化が進む八幡浜市の在宅緩和ケアを多職種連携のチームで支えていけるように、それぞれの役割を意識していけたらと思います。 -
社会福祉士
予後の経過を参考にし、本人や家族が限られた時間をいかに価値あるものとして過ごすことができるのか、残された家族が本人の意向に添って本人のためにできること、家族の本人の死の受け入れなど、支援者の関わり方がとても大切だと感じました。 -
介護士
緩和ケアはグループホームでも毎回考えさせられる問題です。その方のその人らしい最期に寄り添えたらと思いケアをさせて頂いています。今回改めて考えさせて頂く機会になりました。 -
保健師
人の生命は本当に一瞬で、大切に生きることを支えるケアの大切さについて改めて原則に立ち返り考える機会になりました。
アート(枝)のセンスを磨くための経験を積みながら勉強し続けていきたいと思いました。 -
ケアマネ
これからも安心して最期までこの地域で、そして自宅で過ごして頂けるお手伝いを一緒にさせて頂けたら嬉しく思います。 -
薬剤師
死に対する考えや備えに大きな知識となりました。
<アンケートから>
以下に参加者からのメッセージをまとめました。