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八幡浜医師会副会長に就任してー西野 執 先生を悼んで

西野 執 先生 お疲れ様でした。

 

今年度、八幡浜医師会副会長に選出されました森岡です。

この文章を書くにあたって、まず初めに先日10月21日にお亡くなりになりました西野 執 先生に心より哀惜の意を表するものであります。思えば、平成24年(2012年)5月1日に、多職種協働のためのプラットホームの役割を担う「八幡浜在宅医療研究会」を、矢野 正仁 先生、西野 執 先生、私の3人で呼びかけ第1回の研究会を開催したのが懐かしく思い出されます。第1回の研究会内容の検討を市内の居酒屋で3人頭を突き合わせて議論したのが昨日のことのように思い出されます。その後、八幡浜在宅緩和ケア症例検討会が毎月第1金曜日、在宅医療研究会講演会を年に1~2回開催してきました。症例を通じて多くのことを学び今後に生かす実践が今日までつづき、検討会は100回目を数えることになりました。ともに多くのことを学んで、専門性の垣根を越えて、八幡浜の地に多くの職種が共に学び協力し合って実践する場をいっしょに築き上げることができたことに、心から尊敬と感謝を捧げ、謹んで西野 執先生のご冥福をお祈り申し上げます。どうぞ安らかにお眠りください。

 

八幡浜医師会副会長という重責を担うことになり、いささか緊張の日々が続いております。令和2年(2020年)1月20日横浜を出港するクルーズ船「ダイアモンド・プリンセス号」に乗船し1月25日に香港で下船した乗客が、COVID-19(SARS-Cov-2)に感染していることが判明しました。同船が2月3日に横浜港大黒埠頭に移動し長期の検疫体制に入った記憶は、いまでも生々しく思い出されます。当時、3月1日東京慈恵会医科大学で日本臨床倫理学会講演会に参加して、宿泊したホテルで観たテレビからこのニュースが大きく取り上げられていました。以来、ほとんどすべての学会がオンライン形式となり、唯一の学会参加での息抜きが取り上げられ、クリニックでも感染症対策のレベルが押し上げられました。今年の、第7波ではとくに発熱患者がふえ、SARS-Cov-2陽性者が続出、当院で関わっているグループホームがクラスターになり、対応に苦慮しました。数人は入院しましたが、COVID-19については陰性になったものの、後遺障害でグループホームに帰れない方や在宅に帰っても看取りになった方などを経験しました。コロナ禍で、入院から在宅へと家族の意識も変わってきており、あわせて高齢化もすすみ在宅でお亡くなりになる方が増え、今年は例年にない看取り数でした。まさに、多死社会の到来という2025年問題が、この八幡浜では全国よりも数年早く先行している感があります。

 

また、原発を抱える地域として、今後起こりうるであろう地震などの災害に伴う原発事故による放射線災害なども頭のすみに置いておく必要があります。在宅医療にかかわるものとして今後の課題でしょう。

 

取り留めなく書きました。十分なことができるかどうか自信はありませんが、芝田会長を少しでも支えていける仕事ができるように努力いたします。よろしくお願い申し上げます。