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病棟から見た景色ー開業6年目にして

入院して考えたこと(平成28年7月28日から31日)

平成24年1月、白内障の手術のため入院して以来、2度目の入院になってしまいました。平成23年に開業し総合診療外来と在宅医療、とくにがん緩和ケアと認知症をライフワークと位置づけて、言葉は悪いですが多くの方(専門職)を巻き込みながら歩んできました。この6月下旬から7月上旬にかけて深夜の看取りが続き、睡眠不足に加えて母の緊急入院などが重なり40度近い発熱を2度繰り返し、激しい下痢嘔吐で脱水症状となり、ついに妻と娘からドクターストップをかけられ入院することになってしまいました。

輸液と適切な治療で症状は軽快。脱水による症状のひどさ・強烈な全身倦怠感と足腰に全く力が入らなかったことにはさすがに降参してしまいました。7月31日朝、最終の抗生剤の点滴が終了し持続点滴も外れ、午後には退院できることになりひとまずホッとしています。

4日間の入院ではありましたが、この入院で6年目にしてこれまでの生活態度、診療態度の反省しきりでした。今後自己制御をしなければライフワークと位置付けた立ち位置も揺らいでしまうことになりかねません。今までのエネルギーは保全しながら適切な自己制御をするという一見矛盾するような思考ですが、合理的な動きを工夫すればこれは可能だと思っています。

2025年問題に向けて、医療制度は大きく変わろうとしています。クリニックのホームぺージ上でも近々「総合診療医のための診療支援」というページを新設し、自分のこれまで培ってきた経験と知識に最新のエビデンスにもとづく知見を加えて掲載しようと考えています。これは自分の知識の再整理の役割も兼ねており、現場で困った時にすぐ見て役立つものにしたいと考えています。構成デザインをしてくれるスタッフも見つかりいいものを作ろうと思います。

この4日間、私の患者さん、家族、クリニックのスタッフの皆さん、連携する先生方、連携する他職種の方々にはご心配をおかけしました。明日からまたよろしくお願い申し上げます。(2016年7月31日)