第132回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB会議
  2. 令和8年2月6日(金);午後7時~8時30分

  <挨 拶>
   開会挨拶;八幡浜医師会会長  芝田 宗生 医師
  <座 長>
   矢野脳神経外科医院 矢野 正仁 医師

  【症例】
  <症例>40歳代 女性
  <傷病名>
    左耳下腺癌(唾液腺導管癌)、左顔面麻痺、左眼球混濁

  <発表者>
    ①症例発表     旭町内科クリニック
                  森岡 明 医師
    ⓶訪問看護ステーションの発表
             八幡浜医師会訪問看護ステーション
                  坂本 美恵子 看護師
    ⓷ケアマネージャーの発表
              居宅介護支援事業所 西安
                  門田 幸代 ケアマネージャー
    ⓸子供を支援する制度について
              八幡浜市こども家庭センター
                  二宮 明里 保険師

<症 例>
報告内容;PDFファイルをダウンロードしてご参照ください
第132回八幡浜在宅緩和ケア症例検討会資料

<議論の要点とコメント>

⚫︎若年女性の子育て中のがん発症に伴う多くの困難の中で、どのようにわれわれが支援することができたか、多くの反省点とこれからの同様症例にかかわるときの知識やスキルの向上を図ることができた。

<職種別参加者数>

合計  59名
医師 8名 社会福祉士 3名
歯科医師 2名 ケアマネ 12名
保健師 6名 介護 3名
薬剤師 4名 その他 1名
看護師 17名 事務 3名
臨床心理士 0名

    <アンケートから>
    以下に参加者からのメッセージをまとめました。

    誠に申し訳ございませんが、チャットでお寄せいただきましたご質問、ご意見等につきましては、システムの関係で一部しか掲載できておりません。ご了承ください。

  1. ケアマネ
     40才代と若く、小さいお子さんがおられる看取りは、関わる人達もすごく大変だったと思います。本人の「早く死にたい」と言う言葉にどれだけの思いが込められていたか、はかり知れない思いがあったのではないかと想像し、そこに直面した時、自分はどう答えたのだろうかと?それぞれの立場から、いろいろ考えさせられた事例だったと思います。残された2人の子供さんが、多くの人たちに見守られながら、元気に育ってくれる事を祈ります。
  2. 保健師
     もう少し近い位置で子育て支援をしていたら何か違ったのだろうかと考えさせられました。何を優先すべきか当事者も分からない、決められない状況で支援することの難しさやもどかしさも感じた事例でした。
  3. 保健師
     対象者の心の揺れに寄り添いながら看護されていた様子が伝わりました。1分1秒でも子供の側にいてどんな風に過ごしたかったのか、「死にたい」という言葉にどんな想いが込められていたのか、想像しながら聞かせて頂きました。
  4. 看護師
     患者さんだけでなく家族全体の状況を把握して、看護にあたっていてすごく勉強になりました。看護師としての関わりについて再度考えることができました。
  5. 看護師
     退院された患者さんのその先の支援を知る機会がほとんど無いため大変勉強になりました。様々な方向からの支援があり本当に幸せな最期だったと思います。早い連携が重要だと感じました。最後まで本人の意向を確認しながら支援していただきありがとうございました。
  6. コーディネーター
     お子さんと過ごしたいと思う反面、このままでは迷惑をかえてしまうと感じるご本人さんの揺れるお気持ち強く感じました。その方のこれまでの歩み(人生)や、ふとした時の表情、何気ない会話の中に隠れている本心を、拾い集めていく積み重ねが、その人らしい最期を形づくっていくのだと感じました。今回も多くの学びをいただきました。 私も皆さまのような支援を行っていきたいと思いました。
  7. 歯科医師
     「こども家庭センター」の開設は存じませんでした。八幡浜市における障がいを持つお子さん(その家庭)への支援を今後期待したいと思います。
     今回の事例において、当事者である母親は残された子供さんたちの今後が一番心配だと思います。療養中にそういった支援制度がバックアップしてくれることが分かれば少しでも精神的な不安が払拭され良かったのではないでしょうか。また、保育所がいっぱいで受入れしていただけなかったという点が何か優先して受け入れていただける制度があれば良いのにと考えます。
  8. 看護師
     入院か在宅を決める判断の難しさを感じました。最期まで自分の思いを伝えながら、子供さん両親に見守らたことは支援される方の気持ちの強さや愛情であったと思います。本人の思いを大切に向き合う関わりと覚悟をされながら支援された関わりを学ばせていただきました。心理的な支援、関わりが必要なこれからの状況に行政等を含めサポートされる体制が作れることを願います。
  9. 看護師
     精神的なケアの難しさ、向き合う大変さはそれぞれ違いますが、最期のご主人の関わりなどを聞いているとよい看護だったのではないかと思いました。「しんどい、早く死にたい」と本人が言えたことはすごく良かったのではないでしょうか
  10. 保健師
     末期がんで「死にたい」と言われる方への関わり方や声掛けの難しさはもちろん、支援者側にも精神的な負担が大きかったのではないかと感じました。このような事例では、本人の「死にたい」という思いに寄り添うと同時に、支援者自身のケアも重要であると改めて実感しました。機会があれば、心理職の方から「死にたい」と言われる方への支援についてお話を伺い学びたいと思いました。また、今回は子育て中の末期がんの母親の事例だったため、母なきあと義母の子育て負担が増えることが予想され、こども家庭センターの支援やサービスの利用が特に重要な事例だと感じました。
  11. ケアマネ
     今回の症例提供者が同年代の方だった為、とても親近感というか、感情移入してしまいながら視聴させて頂きました。夫、父親としての思いや、考えがどうだったのか。今後の生活に対してとても不安と絶望に近い感情になられながら妻の傍で付き添い、子供、母、義母と一緒に最後を看取られた事に敬意の念を覚えました。現状に気持ちや受容が追い付いていなかったと思いますが、言葉少ない方ではあったかもしれませんが色々な思いを胸にしまい夫、父親としてご対応されたと感じました。
     このケースに関わられました皆様はとても丁寧に気持ちを汲み取りながら家庭、家族の状況、関係性を把握され受容と傾聴をしっかり行い、不安や心と体の苦痛を少しでも緩和されるようご支援されとても素晴らしい症例でした。
     グリーフケアの内容や子育て支援の関わりを通じて今後のこのご家庭の生活がしっかりと周りの協力を受け入れ、地域の方に認知頂きながら八幡浜市民として「地域共生社会」の理念の元、生きがいを持ち、安心した生活が送られますよう心から願っております。
  12. ケアマネ
     自分はひとり親として、ADHDとLDのある双子を育てています。うち一人には脳出血の後遺症もあり、これまで保健センターや発達支援センター、地域の方々など、多くの支えに助けられてきました。ここまで子育てを続けてこられたのは、コメディカルの皆様の関わりがあったからだと感じています。また、自分自身も大きな病気を抱えながらの育児であったため、「赤ちゃん訪問」をはじめとした福祉サービスについては、正直なところ心の余裕がなく、お断りしてしまうことも少なくありませんでした。
     学生時代には知的障がい分野を専門に学び、療育についても知識があったことは自分の強みだったと思います。しかし、そのような情報や知識がない方にとっては不安が大きく、支援を頼ること自体にためらいが生じるのも自然なことだと、同じ道を歩んできた立場として実感しています。
     自分がずっと大切に考えているのは、「親亡き後も生きていくための知恵と力を子どもに身につけさせること」です。今回の症例のお母様も、きっと何よりお子様のことが気がかりだったのではないかと思います。サービスを受ける側としては、寄り添ってもらえるだけでも大きな力になりますし、声を上げたときは「今すぐ助けてほしい」というサインであるという点も、私自身の経験と重なります。
     職業柄、「もっと早く発信してもらえたら」と感じる場面もありますが、【心に余裕がなく断らざるを得ない】【お願いしても迷惑をかけてしまうのではないか】と感じてしまう、障がいのあるお子様を育てるお母様方(自分も含め)の気持ちについても、理解していただけたらありがたいと思います。
     今回のチームの皆様が、程よい距離感を保ちながら寄り添い支えておられたことを学ばせていただき、自分がもし同じ状況になったとしても安心して任せられるようなネットワークやチームがあることに、大きな安心と学びを得る機会となりました。残されたお子様にとって、お母様と過ごした時間はこれからの心の支えとなり、今後を生きていく糧になっていくのだと思います。また、お子様方が健やかに成長していけるよう、次のサポートメンバーへ繋いでいくことの大切さについても理解を深めることができました。今回の症例から得た学びを、今後の業務にしっかりと生かしていきたいと考えています。

愛媛県在宅緩和ケア推進協議会

「えひめ在宅緩和ケア」

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県内の在宅緩和ケアの現状やモデル事業の取り組みを、愛媛新聞に掲載されました。
許可をいただきPDFを掲載しました。ぜひご覧ください。
2019年1月7日~22日 愛媛新聞掲載

掲載許可番号
d20190822-006