第108回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB会議
  2. 日時:令和5年9月1日(金);午後7時~8時30分

<症 例>
  70歳代 男性
<傷病名>
  左悪性胸膜中皮腫
<挨 拶>
  開会挨拶
   八幡浜医師会会長
    芝田 宗生 医師
<発表者>
  座 長
   旭町内科クリニック
    森岡 明 医師
  ①伊方町の現状
   伊方町包括支援センター
    井上 操 所長
  ②伊方町の医療体制について
   伊方町町民課 医療対策室係
    清水 貴志 課長補佐
  ③家族状況などの説明
   八幡浜医師会居宅介護支援事業所
    清水 建哉 コーディネーター
  ④症例報告
   伊方町国民健康保険瀬戸診療所
    角藤 裕 医師
  ⑤訪問看護ステーションからの報告
   訪問看護ステーションいまいスマイル
    越智 由樹子 看護師
<症 例>
報告内容;PDFファイルをダウンロードしてご参照ください
第108回八幡浜在宅緩和ケア症例検討会資料

<議論の要点とコメント>

●僻地診療・介護の現場では、多職種で職務内容がオーバーラップする内容をカバーしあいながらかかわることの重要性について。

●痛みに対して、薬物治療も重要だが、ナースのマッサージで痛みを忘れる時間を作り出したりなど、多職種がいかに痛みを忘れさせる先手を打てるか考え実践することの重要性について。

<職種別参加者数>

合計  54名
医師 11名 社会福祉士 2名
歯科医師 1名 ケアマネ 8名
保健師 2名 介護 2名
薬剤師 5名 その他 1名
看護師 20名 事務 2名

    <アンケートから>
    以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  1. 看護師
     痛みのない時間を一緒に過ごすことがどれだけ大事かわかりました。色々な話を聞いて、たわいもない会話をする時間がお互いにとって幸せな時間だと思いました。
  2. 看護師
     先日、身内を在宅で看取りました。在宅看取りの難しさや無力さを感じながらも残された時間を家族とともに過ごせる本当にかけがえのない時間となりました。
     緩和ケアについてもっともっと勉強したいと思ったとともに、残された家族へのグリーフケアの大切さを身をもって感じました。
  3. 看護師
     本日の会で初めて知る情報もあり、知らないことが多かったため情報収集と記録のあり方に見直しが必要だと感じました。
     看護の方が本当に「看護」をされていると感心し日頃の行動を反省しました。
     若いスタッフも参加し、刺激になり良かったと言っていたことが良かったです。
     コロナが第5類扱いになり、面会、付き添い等家族への介入も改めて大切にしないといけないと思いました。
     自施設のことでしたので反省点が多く見つかりました。
  4. 看護師
     毎回、最初から参加させて頂くことができないことが多いのですが、色々学ばせて頂いております。今回も途中からでしたが、伊方町の地域事情がよくわかりました。
     人口が減ることは、支える人も減るので職種を越えて支え合うことが重要であるというご意見はなるほどと思いました。また、伊方町で起こっていることは他人ごとではないこと、日本の先端をいく対策を検討する必要があることも納得しました。
  5. 作業療法士
     今回の症例検討会に参加させていただき、対象者様にとって在宅で生活する時間はやすらぎの時間であり、家族様と一緒によりよい時間を過ごしてもらうためには、多職種の方々で情報共有しながら包括的に関わることがとても大切だと感じました。
  6. 介護士
     人口減少、少子化、高齢化、若い世代は都会へ出て行く等によって、すべての産業において働く担い手が不足していき、医療・福祉に務めている私たちは特に大きな課題だと思っています。患者様の状態に合わせた適切な医療・福祉のサービス提供が行えるかは私たちの個々の意識にかかっていると伊方町のお話を聞き感じました。
     患者様の想いの実現、今回は在宅で過ごすという想いの実現が図れましたが、多職種連携を限られた資源のなかでどのように連携を図っていくのか、また早期の適切なサービスへの移行をどのタイミングで行っていくかは、限られた資源の中でジャッジしていく勇気が必要になってくると思います。なんでも受け入れるのではなく、地域住民の強さを引き出していくことを考えていく必要性を感じました。
     今後も伊方町の取り組みに注目していきたいと思います。
  7. 薬剤師
     今回、伊方地区の現状を伺い、距離的な問題、人口減少の問題があり、皆様が大変苦労されながらなんとか運営されていると実感しました。
     薬局の参加はありましたが、アンケート結果もネガティブな印象でした。
     薬局薬剤師として関与できる部分がまだまだ少ないのかもしれませんが、チームの一員として地域医療を支えていきたいと考えています。
  8. 保健師
     伊方地域の医療の現状、社会資源のない地域で、どのようにして、できる限り、本人の望む生活を送れるよう、支援者がどのように支援していったかよくわかりました。
     清水コーディネーターの本人の自宅から撮影した写真で、ご自宅に伺うのも時間がかかり、いかに大変か、具体的にイメージをすることができました。

愛媛県在宅緩和ケア推進協議会

「えひめ在宅緩和ケア」

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県内の在宅緩和ケアの現状やモデル事業の取り組みを、愛媛新聞に掲載されました。
許可をいただきPDFを掲載しました。ぜひご覧ください。
2019年1月7日~22日 愛媛新聞掲載

掲載許可番号
d20190822-006