第63回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:八幡浜市保健福祉総合センター4階 会議室
  2. 日時:令和元年7月5日(金);午後7時~8時30分
  3. <症 例>
    96歳女性、僧帽弁閉鎖不全症(僧帽弁腱索断裂)、慢性心不全、再発性誤嚥性肺炎、慢性腎臓病、老衰
    <発表者>
      ①医師会コーディネータ¬ーより症例(1)の家族背景などについて
       八幡浜医師会:清水 建哉ケアマネージャーから
      ②主治医より症例報告
       旭町内科クリニック:森岡 明医師から
      ③訪問看護の経過について
       八幡浜医師会訪問看護ステーション:坂本 美惠子看護師から
    <症 例>
    PDFファイル「第63回八幡浜在宅緩和ケア症例検討会資料」

    <議論の要点>

  1. 代表的な非がん疾患である慢性心不全の症例だった。高齢の患者さんと娘さん二人暮らしのケースで、訪問看護がかかわった歴史は長い事例だった。患者さんの人生最後の段階を迎えて、娘さんが母の死をなかなか受け入れられない場合のかかわりについて議論された。

<職種別参加者数>

合計  55名
医師 7名 社会福祉士 3名
歯科医師 2名 ケアマネ 13名
保健師 2名 介護 5名
薬剤師 4名 その他 0名
看護師 18名 事務 1名

    <アンケートから>
    以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  1. 医師
    日本心不全学会は2016年に「高齢者心不全患者の治療に関するステートメント」を発表し、そのなかでアドバンス・ケア・プランニング(ACP)と緩和ケアについての提唱が行われました。しかしながら心不全の緩和、終末期ケアはまだまだ確立されたものではありません。
    今後、この会が非がん患者の代表格である心不全終末期について考え、発展させる場になってほしいです。
  2. 薬剤師
    人は思いがけず、独りよがりになることがあるかもしれません。無理強いすれば離れてしまいかねない。一つの事を伝えるのに色々な言葉があり、それを選択することは難しい。本当にそう思いました。
    服薬を望まない人にどうすれば抵抗なく医師の指示通りに服薬してもらえるのか、私の立場なりに考え続けていきたいと思います。そして、人に教わり続けていきたいと思います。
  3. 看護師
    患者様、家族様のケアをする上で、会話の中にヒントがあり、視点を変えると情報が得られることを学びました。
  4. ケアマネ
    今回の娘様は、ケアマネでない立場で関わらせていただきましたが、症例でみると、とても難しい方の印象をうけました。向かっている先は一緒でも、娘さんの気持ちや理想が高かった分、支援者としては難しい時もありました。時間はかかりましたが接する中で、いろいろ話をしていただき雪解け水のように少しずつ受け入れて下さった娘さんですが、ある意味一生懸命、お母様との時間を過ごされていたことを知り驚きました。
    現在、心疾患をお持ちでADLが少しずつ落ちてきている方を担当しています。今日学んだことを生かしていきたいと思います。
  5. 介護
    今回は娘さんの母に対する思いをどうしていくかが難しい問題でした。人に伝える事の難しさを感じました。娘さんの気持ちや考え方を聞くことが大事だと思いました。寄り添うということには色々なケースがあると思いました。

愛媛県在宅緩和ケア推進協議会

「えひめ在宅緩和ケア」

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県内の在宅緩和ケアの現状やモデル事業の取り組みを、愛媛新聞に掲載されました。
許可をいただきPDFを掲載しました。ぜひご覧ください。
2019年1月7日~22日 愛媛新聞掲載

掲載許可番号
d20190822-006