第68回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:八幡浜市保健福祉総合センター4階 会議室
  2. 日時:令和元年12月6日(金);午後7時~8時30分

<症 例>
60代後半男性
  #1、肺癌
  #2、脳転移
  #3、肺気腫
  #4、特発性間質性肺炎
<発表者>
  座長は、三瀬医院;片山 均医師
  ①家族状況などの説明
   八幡浜医師会コーディネータ¬:清水 建哉さん
  ②主治医より症例報告
   旭町内科クリニック:森岡 明医師
  ③訪問看護の経過について
   八幡浜医師会訪問看護ステーション:松平 直美看護師から
  ④片山 均医師より、症例の疾患「間質性肺炎)について医学的レクチャー
<症 例>
PDFファイル「報告内容」
PDFファイル「片山医師レクチャーファイル」

    <議論の要点>

  1. 良性呼吸器疾患合併肺癌の経過中、起こりうる症状に対応した緩和ケアの在り方について。
  2. オピオイドの等価換算表の解釈について。
  3. 本人、ご家族へのきめ細かな支援の在り方について。

<職種別参加者数>

合計  36名
医師 6名 社会福祉士 2名
歯科医師 0名 ケアマネ 5名
保健師 4名 介護 5名
薬剤師 5名 その他 0名
看護師 9名 事務 0名

    <アンケートから>
    以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  1. 保健師
    訪問看護師・ケアマネさんの事例紹介を聞き、どのような在宅での療養生活を送っていたかイメージでき、如何に本人、家族と向き合って支援していたかが想像でき、本人、家族も心強かっただろうと思いました。寄り添いの支援について考えさせられました。
    グリーフケアも大切だと感じました。
  2. 介護士
    良い症例であったと感じました。
    参加者全員が症例に対して考える事のすばらしさと、大切さを改めて考えさせられました。また、症例は毎回違い、パターン化されるものではないので、利用者に関わる者の勉強や成長を絶えず行わなければいけないと感じました。
    自分自身も、仕事の知識を増やすのは当然として、利用者の中へ入っていけるように自分を成長させる努力をしなければと思いました。
  3. 薬剤師
    他の人の経験を自分も一緒に体験できたように思える時間でした。
    オピオイドの等価換算表に関しても、いつもハッとする発見があります。
    幼子の人との別れの受入れ方も様々だと私も思います。
    花が枯れることに別れを感じたり、動物との別れに淋しさを感じたり、各々の人となりに応じてこちら側が察するように、想像できるようになりたいと思います。
  4. 保健師
    この患者さんは、地域での体操教室等で数年前関わらせていただきました。病気を発症し、入院され回復された時にも、地域の会に参加され、自分の可能な範囲での講師役をされたり、とても気力もあり、役割を続けていきたいという思いを持たれていたことを思い出します。最期まで頑張られ、生きる気力を持たれ、でも家族にも囲まれ、甘えて最期は穏やかにという話が聞けて良かったです。
  5. 保健師
    何年か前に私のいとこも肺がんステージⅣでがん細胞の遺伝子検査を行い、その遺伝子に適合する治療を行ったところ、肺の腫瘍も小さくなり、転移した腫瘍も徐々に小さくなり、今に至っています。
    精密検査する病院により、こんなにも違うのかと思いました。もちろんこのケースが生検結果ステージⅣでなく、がん遺伝子検査の対象でなかったのかもしれません。またこのケースは間質性肺炎があったのですが、私のいとこの経過との違いに悔しさを感じます。
    また、たばこを吸わないことが如何に大切かも改めて思いました。
    私も今まで何人かに絵本を送りました。確か「忘れられないおくりもの」だったと思います。子供の悲しみの成長に合った絵本があればそれを媒体にして活かすのも良いと思いました。
  6. ケアマネ
    片山先生の間質性肺炎についての説明がわかりやすかったです。在宅酸素の使い方についても介護職が聞いてわかりやすい内容でした。
    問看護師の家族、本人を一生懸命支える気持ちが伝わってきました。

愛媛県在宅緩和ケア推進協議会

「えひめ在宅緩和ケア」

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県内の在宅緩和ケアの現状やモデル事業の取り組みを、愛媛新聞に掲載されました。
許可をいただきPDFを掲載しました。ぜひご覧ください。
2019年1月7日~22日 愛媛新聞掲載

掲載許可番号
d20190822-006