第80回 八幡浜在宅緩和ケア症例検討会

  1. 場所:WEB会議
  2. 日時:令和 3年3月5日(金);午後7時~8時30分
  3. <症 例>00歳、0性
    <発表者>
      座長は、旭町内科クリニック 森岡 明 医師
      ①在宅医療とリエゾン医学
       旭町内科クリニック:森岡 明 医師
      ②在宅医療におけるコ・メディカルの悩み
       八幡浜医師会居宅介護支援事業所:清水 建哉 コーディネーター
    下記をダウンロードしてご参照ください。
    PDF(第80回八幡浜在宅緩和ケア症例検討会)

<議論の要点とコメント>

第79回の講演に引き続き、多職種連携協働チームのありかたと、実践課程で生まれる多くのスタッフの悩みなど、どのように問題解決するか、多くの発言をいただきました。

<職種別参加者数>

合計  65名
医師 11名 社会福祉士 2名
歯科医師 1名 ケアマネ 10名
保健師 9名 介護 12名
薬剤師 8名 その他 1名
看護師 10名 事務 1名

    <アンケートから>
    以下に参加者からのメッセージをまとめました。

  1. 薬剤師
    薬剤師の必要性について、もう一度確認してスキルアップする必要があると感じました。
  2. 保健師
    緩和ケア、在宅でのチームについて、中心はあくまでご主人様と家族であって、その周りのスタッフは、それぞれに自分の役割を果たすことが大切で、時には役割を多職種間で交替することなど柔軟な対応、動きが求められることの確認ができました。
  3. ケアマネ
    過疎地は「サービスがない」「人材がない」「人がいない」「田舎ならではのコミュニティーも限界」「学校もない、お店もない」ないもの探しはきりがありません。支える人は減り、上がるは高齢化率ばかりです。「あるもの」「そこにいる人」で何役も請け負って前に進んでいくしかありませんが限界もあります。そこにいる方々と良いチームを作って対応していきたいと思います。
  4. ヘルパー
    利用者様の状態や状況に応じ、各機関が密に連携をとり、利用者様にとって今、何が必要なのかを相互理解する必要性を感じました。
  5. 看護師
    人生の主役は患者さんです。本人のためにどれだけ心を寄せられるかが大事だと思いました。色々な立場や制限があるなかで寄り添えるかが大事だと思いました。
  6. 福祉用具相談員
    本日の検討会は、自分たちの職種でも関わっていく相互乗り入れするチームモデルを当てはめて考えると、現場での動きや自身の役割についても理解ができ深まりました。利用者様を中心としたチームでのLINEグループでいち早く現状が把握でき、今必要なもの、この先必要になるものが整理しやすく、見守り訪問のタイミングを図るのにも役立ちました。伊方や三崎方面での支援の問題等も聞くことができましたので、今後の支援活動に役立てていきたいと思います。
  7. 保健師
    医療側も在宅側も、事例を積み重ねて共同作業をしていくうちに成長しあう、この会の意義と歴史を感じました。7年の長い礎があって今の連携、関係性なのだなと感心しました。毎回、色々学びがあって、「知らず知らずの間に知識が身についている」と言われたことを実感しました。
  8. 介護士
    それぞれの立場・役割・知識・経験をもつ者が、多職種のチームでお客様に係っていく中で、そのメンバーの知識・経験に関わらず、お客様を中心としたチームメンバーをお互いに受け入れ、なんでも相談できる関係であることが大事だと思っています。介護職は「こんなことを聞くと・・・」「私の立場からこんなことを言うのは・・・」等、やっぱり控えているところもあり、「提案はしてみたけれども取り上げてもらえなかった」ということもありますが、八幡浜在宅緩和ケア症例検討会でのこのようなお話を聞くことができると、関係性構築のハードルは低くあり、ありがたいと思います。何のためにこの仕事をしているのか、何のためのチームなのかというところで一つになり、制約条件(時間や制度等)の中で何ができるのか、地域のインフォーマルなサービスやご近所の方々にご協力いただけないか等、知恵を出し、係わる全ての皆さんが相互に認め合い、感謝しあえる関係こそが、お客様、ご家族様を中心としたチームの可能性を最大限に引き出せることにつながるのではないかと思います。そのようなチームで係わりの積み重ねが、地域全体の知識・スキル・意識の向上に繋がっていくことと思います。
  9. 介護士
    各種の役割をそれぞれの立場で認識することが大事とのお話に共感する部分もありました。ですが「チームになる事が大切」と言っている中でも、現場スタッフの中には良い視点・意見をもっているにも関わらず「私たちは訪問介護の立場から」「訪問看護の立場から」「言っても聞いてもらえないだろうから」と遠慮しているスタッフをよく見るので意見しにくいのかなと思うのも正直なところです。ご本人様やご家族様に関わるチームとして同じ意識、同じ目線で関わっていけるような関係性作りやチーム作りが大切だと感じる部分もありますので、一人一人のレベルを同じ域に持っていくことを今後はしていきたいと思います。
  10. 介護士
    訪問入浴で考えると、ただお風呂に入れなければならないのではなく、お客様の表情や状態や今の生活はどんなのか、ご飯は食べているのか色々聞き、それをケアマネさんへ報告するようにしています。情報も大小関係なく報告しています。これからも、お客様を元気にしていけるよう頑張ります。

愛媛県在宅緩和ケア推進協議会

「えひめ在宅緩和ケア」

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県内の在宅緩和ケアの現状やモデル事業の取り組みを、愛媛新聞に掲載されました。
許可をいただきPDFを掲載しました。ぜひご覧ください。
2019年1月7日~22日 愛媛新聞掲載

掲載許可番号
d20190822-006